slot.it社製 コントローラ SCP2-1.0

概要


slot.itはイタリアのスロットカーメーカーというのはご存知のとおり。
ここでは、slot it社製のコントローラのひとつ『SCP-2 1.0』についてご紹介します。

このコントローラは、アナログ方式のコースでの使用が標準ですが、グリップ部のカートリッジを交換する事で、各社スロットカーメーカのデジタルコースで使用することもできます。また、sloy.itの『oXigen』のコントローラでもあります。
※『oXigen』は国内ではあまり見かけないので、このページでの解説は省略します。

まずは、標準の状態での『SCP-2 1.0』について説明します。

各部説明


各部の説明は下記のリンクをクリックしてください。日本語訳は多少不備がありますが、概略は理解していただけるかと思います。

SCP2-1.0の各部説明

共通するスイッチについて説明します。コントローラ背面のスライドスイッチと上部のトグルスイッチです。
背面のスライドスイッチは《LIN》(リニア)と《CURVE》(カーブ)の選択ができます。使用するモードにより、いずれかを選択します。次にトグルスイッチは、トリガーの反応をアグレッシブな《Fast》,標準的な《Std》、ゆっくりな《slow》です。
このトグルスイッチの選択は、モードに関係なく設定できます。

クイックスタートとしては以下の設定が取扱説明書には記載されています。
まずは、これで普通に楽しめます。

名称 ポジション
背面スイッチ LIN
上部トグルスイッチ Std
Power Trim 123
Min Speed 0
Brake 0(Fixed側)
Curve/Max 10

機能モード


SCP-2 1.0には、4つのモードが用意されています。設定方法は各モードをクリックしてください。

リニアモード1
標準的なモードで、トリガーと出力電圧は直線的な関係があります。

設定方法

各スイッチの設定位置

スイッチ ポジション
背面スイッチ LIN
上部スイッチ 指定なし

 

 

 

 

トリガーポジション(以下TP)と出力電圧が直線関係の場合、仮に、トラックの設定電圧が12Vまたは18Vの2つを比べると中間特性として18Vの方がTPの変化に対して敏感(赤い矢印)に反応し、12Vの方が緩慢(オレンジ矢印)となります。
つまり、コーナリング中などの微妙な操作がしやすいのは12Vの方という事になります。

また、実際の走行において全開走行近辺の微妙な操作はあまり必要ではありません。

 

 

 

 

 

そこで、リニアモード1では、出力電圧を下のグラフのように<br>
設定します。

《Min Speed》と《Curve/Max》のつまみで最低電圧とTP99%時の出力電圧を設定します。
TP100%時は、トラックの最高電圧が出力されます。

これにより、トラックの特性(システム電圧)によらず、ストレートでの最高速度を維持したまま。コーナリングなどの中間特性は緩やかでコントロールしやすい設定となります。

 

リニアモード2
トリガーと出力電圧は直線的な関係にありますが、最大出力電圧は35%に制限されます。
(別名キッズモード)

設定方法

特別なモードで、次方法で設定します。

モードへの入り方

  • コントローラのスイッチを切ります。
  • 上面トグルスイッチを『Std』にします。
  • 背面のスイッチを『LIN』側にセットします。
  • 丸いブレーキボタンを押しながら、コントローラのスイッチを入れます。
  • ブレーキボタンを押したまま、上部トグルスイッチを『Std』から『Slow』へ動かします。
  • ブレーキボタンを離します。
    ※Max/DiagnosticのLEDがオレンジ(見た目は赤と緑)に替わり、モード2に入ったのが確認できます。

モードからの抜け方

  • コントローラのスイッチを切ります。
  • 上面トグルスイッチを『Slow』にします。
  • 背面のスイッチを『LIN』側にセットします。
  • 丸いブレーキボタンを押しながら、コントローラのスイッチを入れます。
  • ブレーキボタンを押したまま、上部トグルスイッチを『Slow』から『Std』へ動かします
  • ブレーキボタンを離します。<br>
    ※Max/DiagnosticのLEDが緑に替わり、モード2が解除されます。

操作方法はリニアモード1と同様です。
違いは最大電圧が『Curve/max』つまみにより設定された電圧に制限されます。

カーブモード
トリガーと出力電圧は直線の関係になく、屈曲点を設定することigenができます

設定方法

各スイッチの設定位置

スイッチ ポジション
背面スイッチ Crv
上部スイッチ 指定なし






カーブモードは、『Curve/Max』つまみの調整とトグルスイッチにより設定されます。
カーブモードは次の3ポイントで構成されています。

  • MSつまみによって設定される最小電圧。
  • 電圧の50%の水平線と『Curve/Max』つまみで調整される垂直軸の交点の中間点
  • 最大電圧。(カーブモードでは、最大出力を下げる調整はできません)

下のグラフは、CM=4の場合の電圧出力特性をあらわしています。

CMの位置により、変曲点の位置を変更できます。

上部スイッチの使用でFAST~SLOW間で瞬時に特性を変更できます。

※カーブと言っても2直線という事です。

 

 

ゴーストモード
定速で、トラックを自動で走行させることができます。

設定方法

次の方法で設定します。

  • 『Curve/Max』つまみを左に一杯(0)にセットします。
  • 背面の『CRV/LIN』スイッチを『LIN』にセット
  • 丸いブレーキボタンを押します。
  • ブレーキボタンを押したまま、LCボタンを両方とも押します。(そのままキープ)
  • トリガーを一杯に引きます。
  • トリガーを完全に離します。
  • 押しているすべてのボタンを離します。
      -LEDが交互に点滅してゴーストモードに入ったことがわかります。
  • 『Curve/Max』つまみでスピードを設定します。

※スピードは『Curve/Max』つまみで調整できます。ブレーキやレーンチェンジボタン(システムに対応しているカートリッジに交換してあるデジタルのみ)も同様に動作します。
ゴーストモードはトリガーを一杯まで引くことで解除できます。

 

2017年02月28日|技術情報のカテゴリー:海外情報